2009年3月21日土曜日

京都逍遥(その1)

**京都の神田明神**
神田明神は東京都千代田区外神田にあって、
平将門が祀られているのは周知のことだが、
その前身が京都のそれも市内のド真中にある。
 
*神田明神社(道路奥が四条通り)*
京都市下京区四条西洞院東入ル、南側の1筋目
下ルに京都・神田明神社がある。
 
  神田神宮   膏薬図子 (こうやくずし)
平将門は関東平野で京の中央政府との戦いのとき、
征討軍の流れ矢に当たって死亡したと伝えられて
いる。
その首が京都へ持ち帰られて、さらし首の後、
ここ四条西洞院の東に埋められた。
「獄門にされた首の埋まったところや、ここは
地獄図子だ」と言って恐れられた。
そこへ名僧の空也上人が将門のために
供養道場を建てた。
それが「こうやく道場」となり、更に訛っ
「膏薬の図子」と言われるようになった。
ちなみに「図子」(ずし)とは「辻子」とも書かれ、
京都では「路地」のことを言う。
「膏薬図子」は京の神田明神がまつられている
「路地」にある。
 
*杉本家住宅説明(住宅の左端が膏薬図子入口)*
京の代表的な町家でもある杉本家(西洞院綾小路
東入ル)の西側から路地を北入る路が「膏薬図子」
である。
 ** 写真はクリックすれば拡大して見られます **

**小野小町の化粧水**
かって西洞院通りは「西洞院大通り」と呼ばれて、
その幅が約24メートルもあったとかで、
そこに西洞院川が流れていたそうだ。
その川を利用した酒屋や油屋、紙漉き、紙屋など
が多く集まっていたようである。
そこで漉かれた紙は「西洞院紙」といって珍重され
また、きれいな水を利用して染屋も多くあったそうだ。
その名残なのか「小野小町の使った化粧水」跡の
碑が四条西洞院東南角のコンビニの入口に立って
いる。

 四条西洞院東南角

**天使突き抜けとは**
「天使」とはキリストに関係あるのか?
下京区西洞院松原西入ル1筋目を
下ル道からが「天使突抜1丁目」である。
その道から南へ五条通りを超えて六条まで
が「天使突抜4丁目」へと続く。
 
         「天使突抜」道路
松原通り西洞院西入ルに「五条天神社」という
神社がある。
この神社で義経と弁慶が出会ったという伝説が
ある。
また古来から五条天神社は「天使社」という
名前で呼ばれ、医道やまじないの神で、
昔は東西四町、南北五町という広大な
神社だった。
この神社の中を通る道として造られた「天使
突抜道路」ではなかったか。

一度突き抜けてみては如何か。

***京都をぼちぼち逍遥します***